道の駅 北浦街道ほうほく For Foreign Tourists

今月の営業時間

売店・・・・・・・・・・・・・8:30~18:00

パン工房・・・・・・・・・・9:00~17:30(定休日に加えて 9/24・10/8・10/22・10/29は
臨時休業

レストラン・・・・・・・10:00~18:00(オーダーストップ 17:00)

今月の定休日

…定休日 

…臨時休業

※9月24日(火)パン工房のみ臨時休業

※10月8日(火)パン工房のみ臨時休業

※10月22日(火)パン工房のみ臨時休業

※10月29日(火)パン工房のみ臨時休業

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スタッフブログ 2023.04.07

お米作りは尊い恋人のように

安乎楊疑能 延太伎里於呂之 湯種蒔 忌忌伎美尓 故非和多流香母(遣新羅使/『万葉集』第15巻3603番)

道の駅ほうほく 展望テラスより

おはようございます。山田です。今朝の道の駅ほうほく、小雨模様ではじまりましたが、少し空が明るくなりました。

道の駅ほうほくから車で10分ほどの、土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムでは、土井ヶ浜遺跡発掘開始70周年記念 土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム開館30周年記念企画展『弥生ライフ』を7月2日まで開催中!

土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム展示『弥生ライフ』(山口県下関市豊北町)

土井ヶ浜遺跡は、弥生時代の集団墓地遺跡。約二千年前の人々の骨が300体以上、さまざまな副葬品を伴って出土しています。研究の結果、土井ヶ浜の弥生時代の人々の顔や身体が、それまでの縄文時代の人々とは異なることが明らかになりました。背が高く、顔が長くて彫りが浅い人々。

今回の展示『弥生ライフ』では、土井ヶ浜で生まれ育ちなくなって土井ヶ浜に葬られた女性が、どのような生活をしていたのか、周囲の遺跡の出土品や全国的な弥生時代の研究成果とあわせて紹介し、この地で過ごした一生をわかりやすく見ることができます。

土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県下関市豊北町)

土井ヶ浜遺跡に建つ人類学ミュージアムは、日本人の形質の変化や日本人のルーツを専門に研究する、日本で唯一の人類学専門の博物館。土井ヶ浜遺跡は弥生時代の墓地遺跡ですが、人類学ミュージアムは旧石器時代から現代にわたり、国境を越えて調査・研究しています。

土井ヶ浜で出土した土器などの副葬品や、他の遺跡からの出土でわかる衣服や習俗も興味深いですが、やはり現代人にとってわかりやすいのは食事!

土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県下関市豊北町)

骨からは、土井ヶ浜の人々の食事の内容を、情報として読み取ることができます。エナメル質減形成やハリス線からは、身体が作られる若い時期の栄養不足とか。骨のタンパク質に含まれる元素(炭素・窒素など)からは、亡くなるまでの約10年間、何を食べて(タンパク質を摂って)いたかがわかります。

弥生時代と言えば「稲作と金属器(青銅器・鉄器)」ですが、お米だけではなく、海や山の幸を摂っていました。植物では、イネ・ムギ・ドングリ・イモ類・堅果が多かったとか。土井ヶ浜遺跡や、近くの寺ヶ浴遺跡では、稲の穂先を刈り取る石包丁や、木の実を潰すための叩き石が出土。

赤米もち だるま堂(山口県下関市豊北町粟野)

下関市立豊北小学校では、毎年、弥生時代に多く食べられていたと考えられる、赤米の田植と稲刈りを行います。もともとは、土井ヶ浜遺跡のある神田上地区にあった、豊北町立神玉小学校の行事でしたが、合併後も伝統が受け継がれているのは、嬉しいですね!

道の駅ほうほくでも扱っている、長州路菓子処だるま堂さんの赤米もち。弥生時代によく食べられていた赤米とクルミを使った、求肥のお餅。古代に思いを馳せながら、ぜひお召し上がりください☆

道の駅ほうほく 売店ほうほく夢市場 バラ(山口県下関市豊北町)

安乎楊疑能 延太伎里於呂之 湯種蒔 忌忌伎美尓 故非和多流香母(遣新羅使/『万葉集』第15巻3603番)

青柳の 枝伐(き)り下ろし 斎種(ゆたね)(ま)き ゆゆしき君に 恋ひ(こい)わたるかも(遣新羅使/『万葉集』第15巻3603番)

豊穣を祈って青柳の枝を切って挿し立ててから清めた種を蒔く田んぼのような、尊いあなたに恋をしてしまいました。

今回の冒頭は『万葉集』から。作者は「遣新羅使(けんしらぎし)」という、外交官として外国に派遣される人だったようですが、名前などの詳細は不明。お米を育てる稲作が尊いものとして、思い人に例えられています。昔も今も、食事は大切!

土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム展示『弥生ライフ』(山口県下関市豊北町)

土井ヶ浜遺跡発掘調査開始70周年記念・土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム開館30周年記念企画展『弥生ライフ』

  • 日時:2023年3月21日(火・祝)~2023年7月2日(日)9:00~17:00
  • 会場:土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県下関市豊北町神田上891-8)
  • 観覧料:一般200円、大学生等100円、高校生以下無料、65歳以上の下関市民・北九州市民100円
  • 休館:月曜(祝日の場合は翌平日、5/1と8/14は臨時開館)
  • 主催:土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム、下関市
  • 問合せ:人類学ミュージアム:083-788-1841