藤奈美乃 影成海之 底清美 之都久石乎毛 珠等曽吾見流(大伴家持/『万葉集』第19巻4199番)
おはようございます。山田です。今朝の道の駅豊北は快晴。絶好のドライブ日和です!
道の駅ほうほくがあるのは下関市豊北町ですが、お隣の下関市豊田町では「長正司の大藤棚」が花盛り。道の駅ほうほくからは、車で30分ちょっと。豊田町西市にある、下関市役所豊田総合支所のすぐ近くにあります。
山藤の花と香りに包まれた石の階段を登ると、樹齢百年超という大藤。その昔、ここ長正司在住の伊藤伊兵衛氏が、大嶺村(美祢市大嶺町)から苗木をもらいうけて植えたものだとか。
大藤棚がある長正司公園は、「長正司城(ちょうしょうじじょう)」という中世の山城跡でもあります。そのため上にも郭跡があり、藤棚の上から藤棚を眺めるという、ちょっと変わった視界も体験できます。ドライブがてら、ぜひ立寄ってみてくださいね!
藤奈美乃 影成海之 底清美 之都久石乎毛 珠等曽吾見流(大伴家持/『万葉集』第19巻4199番)
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藤波(ふじなみ)の 影なす海の 底(そこ)清(きよ)み 沈(しず)く石をも 珠(たま)とぞ我が見る
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藤波の影を映す海が底まで見通せるほど澄んで美しいので、沈んでいる石も宝玉のように見える。
今回の冒頭は『万葉集』から。大伴家持(おおとも の やかもち)は、天平18(746)年から天平勝宝3(751)年まで、越中国(富山県)の国司(国の長官)として赴任し、たくさんの和歌を詠みました。この和歌はそのうちのひとつで、越中国の国庁(現在の県庁)の近くに当時あった「布勢水海(ふせのみずうみ)」を遊覧して、景色を詠んだもの。
布勢水海は、江戸時代以降の新田開発で姿を消しましたが、この時、あわせて四人が藤の花をテーマに和歌を詠んでいます。咲き誇る藤の花が水面に映り、その湖水は底の石まで見えるほど澄んでいて、ただの石すら宝玉のように輝いて見えたとのこと。美しい景色ですね。
海岸や湖のほとりで見つけることが出来る、角が丸くなり、曇りガラスのようになったガラス片を「シーグラス」と言います。道の駅ほうほくでは、シーグラスを使ったアクセサリーを置いています。また、シーグラスそのものも取り扱っておりますので、ぜひ手に取ってみてくださいね。
宝石みたいなお菓子もあります。萩市にあるたけなかさんの「パート・ド・フリュイ」は、山口県産の材料を使用した ゼリー菓子。おやつにも良いですが、洋酒のおつまみにも。
藤棚ではありませんが、藤の花は、豊北町のあちこちで見ることができます。田耕の出合橋付近で見つけた藤の花。
そして、藤の花の近くのこれは、山口県が設置している粟野川の水位観測局。粟野川は下関市域を流れる二級河川で、豊田町から豊北町田耕、粟野を通って海へと流れています。昔から粟野川は、たびたび洪水を起こして来ました。
これから雨が多くなる季節。下関市役所HPでは、地域別の洪水ハザードマップをダウンロードすることができます。万一に備えて、チェックしておくことも大切かもしれません。
↓下関市役所HP防災「洪水ハザードマップ」
https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/bosai/4297.html