淡路の門渡る特牛こそ 角を并べて渡るなれ 後なる牝牛の産む特牛 背斑小女牛は今ぞ行く(『梁塵秘抄』390番)

ネムノキの花(山口県下関市豊北町
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは、曇り時々晴れ。だんだん青空が見えてきました。道端のネムノキの花は、そろそろ終わり。

特牛駅(山口県下関市豊北町神田)
今朝、道の駅ほうほくの最寄りである特牛(こっとい)駅に寄ってみました。先日の大雨による影響により、JR山陰本線は、長門市駅~小串駅間で運転を取りやめ、2023年7月4日から代行バスを運行しています。
しばらくは、駅のホームで待ってても乗れないので、ご注意くださいね。風情のある特牛駅ホーム…山陰本線は、どこの駅もだいたいこんな感じ。

特牛駅ホーム(山口県下関市豊北町神田)
特牛駅の代行バス乗り場は、駅舎の前ではなく、少し離れた国道435号線上になっています。特に目印(バス停など)はありません。
この他、長門二見駅や湯玉駅、小串駅、長門市域では黄波戸駅も、代行バス乗り場は駅から少し離れたところ。これらの駅で代行バスをご利用になる際は、乗り場をご確認ください。

案内看板(山口県下関市豊北町)
淡路の門渡る特牛こそ 角を并べて渡るなれ 後なる牝牛の産む特牛 背斑小女牛は今ぞ行く(『梁塵秘抄』390番)
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淡路(あはじ)の門(と)渡る特牛(ことひ/ことい)こそ 角を并(なら)べて渡るなれ後(しり)なる牝牛(めうし)の産む特牛(ことひ/ことい) 背斑(せまだら)小女牛(こめうし)は今ぞ行く(『梁塵秘抄』390番)
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淡路の渡し場を渡る特牛は、角を並べて渡ってる。一番最後の牝牛が産んだ特牛、背が斑の小さい牝牛が今渡って行くよ。

特牛交差点(山口県下関市豊北町神田)
今回の冒頭は『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』から。『梁塵秘抄』は、今から約800年前の平安時代末期、ジャンル名を「今様(いまよう)」という流行歌を集めた歌集。源平合戦時代に「大天狗」と呼ばれた後白河法皇は、この今様が若い頃から趣味で、一晩中歌って声が枯れたとか。

吉田水産 ヤリイカ若干し
「淡路(あわじ)の門(と)渡る」は、淡路島に渡るとされることもありますが、大阪の淡路で淀川を渡る様子という説の方が、それっぽい気がします。橋をかけることが大変だった時代には、牛は泳いで川を渡っていたのでしょう。
ただ、この歌では「特牛(ことひ/ことい)」が「小女牛(こめうし)」つまり牝の子牛になっているのですが、平安時代前期の『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』では「頭大牛也」とされていて、かみあっていません。まあ、間が200年くらい空いているので、語義の変化があったのかもしれませんが…。

縄田豆腐店 豆乳
道の駅ほうほくでは、「特牛」の名前がついた商品がたくさんあります。ぜひ手にとってごらんください。

加藤味噌醤油店 特牛イカ魚醤
おかげさまで、豊北町内で一般的な観光ルートになる道路は、通行に問題ありません。道の駅ほうほくは、皆様のお出でをお待ちしております!