豊北夏祭りとラストイヤーの火の山ロープウェイ
蓮華陸地に生いずとは、暫く弾呵の詞なり、泥水掘り得て後よりぞ、妙法蓮華は開けたる。(『梁塵秘抄』201番)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは快晴。嵐の後は、お天気が続きます。今週はずっと晴予報。
豊北夏祭り2024は今週末、9月7日(土)、阿川ほうせんぐり海浜公園にて開催。夏の終わりの花火大会、ぜひお出かけください!
駐車場は、旧阿川小学校、旧豊北第三中学校。シャトルバスは、豊北町神田肥中の、神田市民グラウンド(旧神田小学校のところ)から発着。今年は滝部の豊北総合運動公園ではないので、ご注意を。
先日、今年がラストイヤーとなった、火の山ロープウェイに乗りました。関門海峡に面した火の山は、標高268m。古くは烽火台として、近代では要塞として使われた山です。
徒歩や車でも登れますが、ロープウェイは2024年11月10日まで、10時~17時、火水運休。毎時3便(00分、20分、40分)の運行です。ゴンドラは31人乗り。昭和33(1958)年以来、60年以上にわたり運行してきました。
片道4分の空の旅。眼下に関門海峡、遠くに響灘を眺めることができます。足元の下関市街地には、海峡ゆめタワーや戦場ヶ原公園なども。知っているところを探すのも、楽しいです☆
昨年末に発表された下関市の火の山再編整備計画「光の山プロジェクト」によると、ロープウエイに代わり、パルスゴンドラが設置されるようです。新しい火の山も楽しみですが、半世紀以上にわたり運行されてきたロープウエイには、思い出がある方も多いことでしょう。乗るならお早めに!
火の山の上からの眺望がすばらしかったので、夜に車で登ってみました。関門海峡を挟んで下関市と北九州市の灯がきらめき、両者をつなぐ関門橋が暗い海に輝きながら伸びて、見ごたえありました。夜にお時間がある方は、ぜひ登ってみてください!
蓮華陸地に生いずとは、暫く弾呵の詞なり、泥水掘り得て後よりぞ、妙法蓮華は開けたる。(『梁塵秘抄』201番)
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蓮華(れんげ)陸地に生(お)いずとは、暫(しばら)く弾呵(だんか)の詞(ことば)なり、泥水(でいすい)掘(ほ)り得(え)て後(のち)よりぞ、妙法蓮華(みょうほうれんげ)は開(ひら)けたる。(『梁塵秘抄』201番)
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「蓮華が陸地で育たない」ように「美しいものがこの世にはない」というのは、かりそめの非難の言葉であって、泥水の中を掘って美しい蓮華の花が得られるように、醜いこの世だからこそ美しいものが花開く。
今回の冒頭は『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』から。『梁塵秘抄』は、今から約800年前の平安時代末期、ジャンル名を「今様(いまよう)」という流行歌を集めた歌集。源平合戦時代に「大天狗」と呼ばれた後白河法皇は、この今様が若い頃から趣味で、一晩中歌って声が枯れたとか。
当時の今様は、仏教思想に基づくものが多く、引用した今様も仏教の素晴らしさを説くもの。美しい蓮華の花は仏教の教えのたとえで、陸や泥は雑念の多いこの世のたとえです。
醜いものが多いこの世だからこそ、美しい蓮華の花を得ることができるというこの今様には、当時の人々が、娯楽の中からよりよく生きるためのヒントを得ていたことがうかがえます。現代でも、夜遅くまで働いたりと生きることは何かと大変だし、夜遅くまで灯りをつけて環境へ負荷をかけていますが、おかげで綺麗な夜景を見ることができます。
道の駅ほうほくには、れんこんもあります。日本の伝統野菜をぜひどうぞ☆