特牛ちゃんぽんと「烏賊(イカ)」の由来と土井ヶ浜の波乗りジョニー
烏賊 南越志云 常自浮水上烏見以為死啄之乃巻取之故以名也(源順『和名類聚抄』)

波乗りジョニー 2025年6月30日 山口県下関市豊北町神田土井ヶ浜
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは曇りですが、元気に営業しています!

今日7月2日(水)、ほっくんは、豊北町観光大使として、広島マツダスタジアムへ出張中。5回裏終了後には、グランドに登場予定です。きっと、今年も素敵なパフォーマンスを見せてくれることでしょう!

波乗りジョニー 2025年6月30日 山口県下関市豊北町神田土井ヶ浜
先日、道の駅から車で約5分、土井ヶ浜海水浴場に行きました。6月10日からオープンしていた波乗りジョニーは、おしゃれな雰囲気の海の家です。売店もあり、BBQや宿泊も可能。

土井ヶ浜海水浴場 2025年6月30日 山口県下関市豊北町神田土井ヶ浜
土井ヶ浜海水浴場にはいくつも海の家がありますが、7月1日時点、土井ヶ浜キャンプ場、波乗りジョニー、土井ヶ浜バンガロー、海の家オーシャン、そして宿泊施設のアメリカ村貸別荘がオープン。岡林公民館海の家は、7月9日から。サービスや利用料はそれぞれ異なるので、各自ご確認ください。綺麗な海で遊びましょう!

土井ヶ浜海水浴場 2025年6月30日 山口県下関市豊北町神田土井ヶ浜
夏はイカのシーズンですね。道の駅ほうほくレストランわくわく亭では、7月メニューに地元・特牛(こっとい)産のイカをたっぷり使った「特牛ちゃんぽん」が登場。豊北町の海の幸を、ぜひ味わってみてください🦑

ところで、イカは漢字では「烏賊」と書きます。「烏」は「鳥(とり)」ではなく「烏(カラス」、そして「賊(ぞく)」は海賊とか山賊とか悪者です。なぜでしょう?

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
烏賊 南越志云 常自浮水上烏見以為死啄之乃巻取之故以名也
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烏賊 南越志(なんえつし)に云ふ。常に水上に浮かぶに自(よ)りて、烏(からす)見て死せりと以為(おもふ)。之(これ)を啄(ついば)めば乃(すなはち)之(これ)を巻き取る。故に以(もっ)て名(なづ)く。
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『南越志』によると、イカは常に水上に浮かんでいるので、カラスはイカが死んでいると思ってしまう。カラスがイカを食べるために近づくと、イカはカラスを巻き取って捕まえてしまう。カラスにとってイカは悪者つまり賊なので、「烏賊」と名付けたのだ。

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
今回の冒頭は、『倭名類聚抄』の「烏賊」つまり「イカ」の箇所。『和名類聚抄』は略して『和名抄(わみょうしょう)』とも言い、平安時代中期、当代随一の和漢にわたる学者であった源順(みなもと の したごう)による、現存最古の漢和辞書。承平年間(931~938)の成立と考えられています。
当時の醍醐天皇皇女・勤子(きんし/いそこ)内親王のために編纂されました。3000余の項目と、万葉仮名(まんようがな)による和名(日本語の名前)約3000、源順による説明を付記。

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
『南越志』は古代中国の書ですが、現在では失われてしまっており、どんなものかわかりません。「南越(なんえつ)」は、現在の中国南部、広東・広西両省からベトナム北部の地域にかけて、紀元前3世紀頃に存在した国の名前で、『南越志』はそこの歴史書です。
イカを「烏賊」つまり「カラスの賊」と書くのは、古代中国で記録された、イカがカラスを死んだふりして騙して捕らえるというエピソードによるものだったのです。このエピソードは、実際のイカやカラスの生態とは合致しない、民話の類。

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
おそらく、イカの泳ぎ方や、イカの墨とカラスの羽の色が共に黒いことが、お話のもととなっているのでしょう。そこからイカのことを「烏賊」と書くようになって、古代中国から現代日本まで続いているなんて、面白いですね!