今年も牧崎風の公園のダルマギクが咲きはじめました
色かはる 秋の菊をば ひととせに ふたたび匂ふ 花とこそ見れ(読人不知/『古今和歌集』第5巻278番)

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは快晴。お出かけ日和です!

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
一昨日10月27日、道の駅ほうほくから車で約20分、下関市豊北町角島にある牧崎風の公園に行きました。黄色いホソバワダン(細葉海菜)が花盛り!
黄色い絨毯のように、あちこちに花群がありました。青い海と空に映えて、きれいです。

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
牧崎に群生地があるダルマギクは咲きはじめで、花の数はまだ少なかったです。それでも、太陽光の当たり方なのでしょうか、岬の先のところや遊歩道の一部では、薄紫色の花が咲いています。かわいい。

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
色かはる 秋の菊をば ひととせに ふたたび匂ふ 花とこそ見れ(読人不知/『古今和歌集』第5巻278番)
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色かはる(変わる) 秋の菊をば ひととせ(一年)に ふたたび(再び)匂ふ(におう) 花とこそ見れ(読人不知/『古今和歌集』第5巻278番)
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だんだんと色が変わってゆく秋の菊のことは、一年の間に二度魅力を放つ花だと思う。

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
今回の冒頭は、平安時代前期に編纂された、最初の勅撰和歌集『古今和歌集』から。「読人不知(よみびとしらず)」とは、誰が詠んだかわからないということ。
白菊が霜にあうと、霜焼け現象で紫色に変化することを「移菊(うつろいぎく)」と言い、平安時代の人々に親しまれていたようです。この和歌は、その「移菊」が、まるで白色と紫色の二種類の花が咲いて、一年のうちに二度、咲く花を楽しませてくれるかのような様子を詠んだもの。平安の雅ですね!

牧崎風の公園 2025年10月27日 山口県下関市豊北町角島
室町時代、花山院忠定(かざんいんたださだ:1379-1416)が編纂した『物具装束抄(もののぐしょうぞくしょう)』には、衣装の色として「移菊(うつろいぎく)」があります。十月から五節(ごせち)までと、ほぼ冬の衣装で、表が薄紫色、裏が青色。当時の青はだいたい緑色のこと。緑の葉に紫色になった花のイメージです。
ダルマギクも、色は変化するようですが、それよりさらに個体差で色の違いがある花で、白から紫色まで、濃淡さまざまな色合いが楽しめます。一年に二度というか、もっとあるような。これから盛りなので、ぜひ角島の牧崎風の公園をお訪ねください!

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
道の駅ほうほくには、きれいな花やかわいい花苗がたくさんあります。こちらもぜひ!