我ならで 下紐解くな 朝顔の 夕影待たぬ 花にはありとも(『伊勢物語』第37段)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほく、快晴です。駐車場のまわりには、綺麗な青色の朝顔が咲いています。
明日は7月7日、七夕ですね。道の駅ほうほくの笹飾りも、皆様のご協力で短冊がいいっぱいで、華やかになりました。お願いごとを書いて飾ることができるのは、明日までの予定です。お早めにお越しください!
七夕の彦星と織姫にちなんでというわけではないですが、道の駅ほうほくには、二個セットの地元産商品がいろいろあります。年に一度だけ逢う恋人たちの伝説に思いを馳せながら、シーズンを迎えた豊北町の剣先イカや岩ガキ、スイートコーンなど、2個セットでいかがでしょうか。
また、明日7月7日は、日没後に西の空で「宵の明星」として輝く金星が、最大光度(一番明るく見える)。マイナス4.7等ほどで、澄んだ空では、昼間の青空の中、肉眼でも見つけることができるほどだそうです。夜だけでなく、昼にも空を見上げてみるのも、良いかもしれませんね。
ゆかりの恋物語や逢瀬の話は聞いたことがありませんが、国道191号線沿い、豊北町と豊浦町の境、豊北町二見には「夫婦岩」がありますよ。
我ならで 下紐解くな 朝顔の 夕影待たぬ 花にはありとも(『伊勢物語』第37段)
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我(われ)ならで 下紐(したひも)解(と)くな 朝顔の 夕影(ゆうかげ)待たぬ 花にはありとも(『伊勢物語』第37段)
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私じゃない相手に、着物の紐を解かないで。あなたの心が、朝に咲いても夕方を待たない朝顔の花のように、すぐ変わってしまうものだとしても。
今回の冒頭は『伊勢物語(いせものがたり)』の和歌から。『伊勢物語』は、平安時代中期、約1000年前に成立したと考えられる、歌物語です。作者不明。
平安時代に生きた歌人・在原業平 (ありわらのなりひら) を思わせる、恋多き「男」が主人公。125の章段から成り、主人公の「男」の成人から臨終まで、生涯をたどる形に物語が並んでいます。
主人公の「男」が出会った、「色好みなりける」つまり恋多き「女」。「男」は、深い仲になった「女」の心変わりを不安に思い、この歌を贈ります。朝咲いて夕方にはしぼむ朝顔の花のように、あなたは恋多き女だと知っているけれど、どうか自分以外の男と深い仲にはならないで、と。
そう言いながら、主人公の「男」も恋多き「男」で、だからいろんなパターンの恋物語があって、『伊勢物語』が成立したんですけどね。