道の駅 北浦街道ほうほく For Foreign Tourists

今月の営業時間

売店・・・・・・・・・・・・・8:30~18:00

パン工房・・・・・・・・・・9:00~17:30(定休日に加えて 7/9・7/23は臨時休業

レストラン・・・・・・・10:00~18:00(オーダーストップ 17:00)

今月の定休日

…定休日 

…臨時休業

※7月9日(火)パン工房のみ臨時休業

※7月23日(火)パン工房のみ臨時休業

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スタッフブログ 2023.08.10

台風6号接近中!

天地与 久万弖尓 万代尓 都可倍麻都良牟 黒酒白酒乎(文室智努真人『万葉集』第19巻4275番)

道の駅ほうほく 展望テラスより(山口県下関市豊北町)

おはようございます。山田です。今朝の道の駅ほうほくは、台風6号接近中のため、強風で雨。展望テラスには雨風が吹きつけ、和久漁港も波立っています。

角島大橋 海士ヶ瀬公園展望台より角島(山口県下関市豊北町)

角島大橋は渡れます(風速20mで通行規制、風速30mで全面通行止め)が、角島灯台は台風接近のため参観中止、灯台資料館もお休み。つのしま自然館は開館しています。

角島大橋 海士ヶ瀬公園展望台より島戸方面(山口県下関市豊北町)

昨日、道端で白いクサギの花が咲いていました。クサギは「臭木」と書き、葉をもむと青臭いという話ですが、花は甘い香りがします。クマツヅラ科(APG分類:シソ科)の落葉低木ないし小高木で、別名「海州常山(かいしゅうじょうざん)」。

道端のクサギの花 山口県下関市豊北町

天地与 久万弖尓 万代尓 都可倍麻都良牟 黒酒白酒乎(文屋智努真人『万葉集』第19巻4275番)

天地(あめつち)と 久(ひさ)しきまでに 万代(よろづよ/よろずよ)に 仕へ(つかえ)まつらむ 黒酒(くろき)白酒(しろき)(文室真人『万葉集』第19巻4275番)

天地とともに、永遠に、黒酒・白酒を供えて、お仕えします。

道端のクサギ 山口県下関市豊北町

今回の冒頭は『万葉集』から。奈良時代、大伴家持(おおとものやかもち)により編纂されたという、日本最古の和歌集です。

和歌の作者・文室真人智努(ふんやのまひとちぬ:963-770)は、天武天皇の孫で、奈良時代の上級貴族。もともとは智奴王(ちぬおう)と言いましたが、文室の氏を賜りました。名前の文字は、記録によって違いがあります。

「真人」は姓(かばね)で、氏につけて身分を表します(だから「文室真人智努」が一般的な表記)。後に名前を浄三(きよみ)と改めるので、「文室浄三」と書くこともあります。国宝に指定されている、歌碑がついた薬師寺(やくしじ:奈良県)の仏足石(ぶっそくせき)を建立したことで有名。

クサギの花 山口県下関市豊北町

この和歌は、天平勝宝(てんぴょうしょうほう)4(752)年十一月二十五日、新嘗会(しんじょうえ/にいなめさい)の肆宴(しえん)で詠まれた六首のうちのひとつ。

新嘗会は、天皇が新穀を天神地祇に供え、みずからも食するお祭。祭礼の後の宴で、当時の孝謙天皇に捧げられた歌です。

「黒酒(くろき)」「白酒(しろき)」は、どぶろくのようなものと考えられます。平安時代の『延喜式』では、白酒にクサギ(久佐木)の灰を加えたものが黒酒。中世にいったん別の作り方になりますが、江戸時代に復活し、現在でも、宮中の新嘗祭には白酒・黒酒が供えられ、直会で参列者に振る舞われます。「黒酒」と言うけれど、実際には灰色とか。

酒蔵の甘酒 道の駅ほうほく(山口県下関市豊北町)

道の駅ほうほくには、ノンアルコールの白い「酒蔵の甘酒」もあるので、昔を偲んでクサギの花を愛でつつ、ご家族で楽しむことができます(灰を混ぜるのはやめましょう)。「白酒」「黒酒」は酸味があるという話なので、「岩泉のむヨーグルト」でも良いかも。

岩泉のむヨーグルト 道の駅ほうほく(山口県下関市豊北町)

アルコール希望の方には、道の駅ほうほく限定、角島産シルクスイート(サツマイモ)を使った芋焼酎「夢さき」がありますよ☆

角島芋焼酎「夢さき」 道の駅ほうほく(山口県下関市豊北町)