この島に 二人降り立ち 闘ひし むかしの男 恋ほしかるかな(森重香代子/巌流島歌碑)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは曇り。空は明るくて、時々青空も覗くので、お出かけにはいい感じです。
来週10月14日(土)、豊北町では、第35回角島夕やけマラソンが開催されます。角島大橋は15:10~16:00(50分間)、本土側の橋の周辺も15:10~15:30(20分間)、島内は場所によって15:30から16:40くらいまで、通行止めの予定。来週の角島ドライブは、お時間に余裕をもってお出かけくださいね。
先日、関門海峡に浮かぶ巌流島(がんりゅうじま)へ上陸してきました。あいにくの曇り空、下関市唐戸から、渡船で片道約10分の船旅。1日約10便が運行しています。
巌流島は、山口県下関市彦島に属する無人島で、正式名称は「船島(ふなじま)」。彦島江の浦東岸250mにあり、島の周囲は約1.6km。江戸時代までの大きさは17,000㎡でしたが、近代に埋め立てが進み、現在は103,000㎡となっています。
慶長17(1612)年4月13日、この島で宮本武蔵(みやもとむさし)と佐々木小次郎(ささきこじろう)が決闘し、敗れた佐々木小次郎の流儀「巌流」をとって巌流島と呼ばれます。小倉の細川家に仕え、小倉城下(北九州市)に道場を開いていた佐々木小次郎に、諸国修行中の武芸者・宮本武蔵が、試合を申し込みました。
試合の場所は、関門海峡に浮かぶ船島。佐々木小次郎は、道場の弟子たちを彦島(下関市)で待たせてひとり船島に渡ったことから、彦島に「弟子待(でしまつ)」の地名があるとか。
この決闘が演劇や小説の題材として広く知られるようになり、巌流島は「決闘の聖地」となりました。昭和62(1987)年10月4日にアントニオ猪木とマサ斎藤によるプロレスの試合が行われ、平成24(2012)年5月には初代タイガーマスク、佐山聡さんらによる「レジェンド・ザ・プロレスリング『巌流島5・5マッチ』」が開催されています。
この島に 二人降り立ち 闘ひし むかしの男 恋ほしかるかな(森重香代子/巌流島歌碑)
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この島に 二人降り立ち 闘ひ(たたかい)し むかしの男 恋ほし(こおし)かるかな(森重香代子/巌流島歌碑)
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この巌流島に、二人だけで上陸して闘った昔の男たちには、心惹かれるものがあります。
今回の冒頭は、巌流島にある歌碑から。森重香代子さんは山口市出身、下関市で香﨟人(かろうと)短歌会を主催する歌人。この石碑は直木賞作家・古川薫揮毫で、平成15(2003)年、香﨟人短歌会により建立されました。
巌流島には、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズに登場する、ポケモンたちがデザインされたマンホール蓋『ポケふた』も、2種類あります。巌流島へ上陸したら、ぜひ探してみてください!
武蔵・小次郎の像の近くの砂浜には、当時を偲ぶよすがとして、宮本武蔵が巌流島に渡る時に使ったとされる、「伝馬船(てんません)」という種類の小舟が置かれています。
北浦地方で使われていたもので、巌流島のものはだいぶ古びていますが、実は、道の駅ほうほくの交流広場にある宝船「ほうほく丸」も同じ種類。釣り大会など行うあの船です。
伝馬船は、道の駅ほうほくがある豊北町域でも使われていた船の種類です。豊北歴史民俗資料館「太翔館」では、2002年~2003年にかけて、ふるさと文化再興事業でツノシマテンマ(角島伝馬)を復元しました。ふだんは展示していないそうですが、興味のある方は、太翔館でご相談を!
道の駅ほうほくには、下関市の巌流本舗さんのお菓子「巌流焼」「遅いぞ武蔵」も置いております。ぜひ☆