長門湯本温泉「音信川うたあかり」に行きました
あれはいつかの
夢かしら。
夜ふけてうつす
幻灯の、
淡く、ふしぎな、
なつかしい、
うす青いろの絵のなかに、
ふとみえて、
ふと消えた、
誰かによく似た、
やさしい瞳。
あれは、
あの夜の夢かしら。
(金子みすゞ「幻灯」/『金子みすゞ詩集』角川春樹事務所、2022年)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは雨模様ですが、元気に営業しています!
道の駅ほうほくから車で約50分、下関市のお隣・長門市にある湯本温泉で「音信川うたあかり2024」が始まったので、行ってみました。温泉街を流れる音信川(おとずれがわ)を舞台に、長門市出身の童謡詩人「金子みすゞ」の詩をテーマにした、灯りイベントです。
地元の方による詩の朗読や合唱に合わせた幻想的な光の演出「うたあかり幻燈輪舞(げんとうろんど)」や、市内の児童生徒が制作した数千個の「あかりのうつわ」を見ながら、温泉街を散策できます。2024年3月3日(日)まで。日没~22時、市営駐車場あり。
金子みすゞ「幻灯」
あれはいつかの
夢かしら。
夜ふけてうつす
幻灯(げんとう)の、
淡く、ふしぎな、
なつかしい、
うす青いろの絵のなかに、
ふとみえて、
ふと消えた、
誰かによく似た、
やさしい瞳(め)。
あれは、
あの夜の夢かしら。
(金子みすゞ「幻灯」/『金子みすゞ詩集』角川春樹事務所、2022年)
今回の冒頭は、下関市立中央図書館で見つけた『金子みすゞ詩集』から、「幻灯」を。金子みすゞ(かねこみすず:1903-1930)は、大正・昭和時代の童謡詩人です。
山口県長門市に生まれ、高等女学校を卒業後、下関の書店で働きながら、金子みすゞの名で詩を作りはじめます。世界に優しいまなざしを向けた童謡詩は、詩人・西條八十(さいじょうやそ)から高く評価されましたが、26歳で早世。没後半世紀を経て、全集が刊行され、その詩は広く知られるようになりました。長門市には、金子みすゞ記念館もあります。
「わたしと小鳥とすずと」「大漁」などの著名な詩は、うたあかり会場で朗読されています。この「幻灯」は、詩集を眺めて「うたあかり」イメージで選びました。金子みすゞの詩はどれも、普通は気づかない世界のありさまを取り上げています。しかもリズムが良くて、言葉が優しいです。
私が行ったのは平日でしたが、土曜なら食事ができる屋台も出るようです。見ごたえのある景色なので、ぜひ行ってみてください!
道の駅ほうほくでは、長門市の商品も置いています。豊北町との境近くにある、油谷湾温泉ホテル楊貴館さんのジビエカレーは、プレミアムも。
長門市日置にある餅工房はんなりの里さんのあげかきもちは、いろんな種類があります。そういえば今日、2月22日は、ニャーニャーニャーで猫の日。
そして、フジミツさんのかまぼこ。おつまみにも、おやつにも☆
いっぽう、道の駅ほうほくから車で約15分、下関市豊北町にある角島灯台も、2024年3月20日まで夜間ライトアップ中。こちらも日没~22時、観覧無料。夜闇に浮かぶ優美な姿を、ぜひ見に来てください☆