星祭りの笹飾りと花火大会
よゝかけて かはすしらべや ほし祭り(田上菊舎「『よゝかけて』句 笹飾り図」)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは曇り、午後からは晴れそうですが、昼前には小雨。お天気を見ながらお出かけください。
国道435号線上に、豊北夏祭りの看板が立ちました。今年(2024年)は9月7日(土)17時~、阿川ほうせんぐり海浜公園にて開催。豊北町の夏の終わりの風物詩です。ぜひお出かけください!
下関最大の花火イベント、関門海峡花火大会は、第40回記念大会。今年はメイン会場が岬之町埠頭、あるかぽーと。カモンワーフと唐戸市場前にも会場が設置されます。
入場チケット販売はインターネットで始まっていますが、今年はVIP席など新しいメイン会場指定席が登場。詳しくは主催事務局の下関21世紀協会にお尋ねください。
海峡花火大会のための駐車場がありませんので、道路が毎年混雑します。公共交通機関のご利用がおすすめです。
よゝかけて かはすしらべや ほし祭り(田上菊舎「『よゝかけて』句 笹飾り図」)
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世々かけて 交わす調べや 星祭り(田上菊舎「『よゝかけて』句 笹飾り図」)
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長い時間をかけて音曲をやりとりするのが星祭りです。
今回の冒頭は、下関市長府にある下関市立美術館で開催中の企画展「菊舎 旅と友を愛したひと-旅編-」に展示されている田上菊舎(たがみきくしゃ:1753-1826)の掛軸から。田上菊舎は、江戸時代の旅する女流文人。
豊浦郡田耕村(山口県下関市豊北町田耕)で長府藩士の家に生まれ、若くして夫に死別。28歳で出家し、菊舎の号を得て、九州から奥羽(東北地方)まで旅を重ね、俳句をはじめ漢詩や和歌、絵画や琴などの技芸を身につけ、文人として活躍しました。
「ほし祭り」は、七夕(たなばた)のこと。七夕は五節句のひとつで、陰暦七月七日の夜、一年に一度会うという牽牛(けんぎゅう)・織女(しょくじょ)の二星を祭り、裁縫・書道などの上達を祈るものでした。牽牛星は鷲座α星アルタイル、織女星は琴座α星ベガで、彦星と織姫星にあたります。
平安時代には宮中の行事でしたが、江戸時代になると一般にも広まります。野菜や果物をお供えし、詩歌や習いごとの上達など、短冊に願い事を書いて笹竹につるし、星に祈る行事となり、現代へと続いています。ちなみに、旧暦で7月7日は秋。現代人の感覚では、夏ですね。
下関市立美術館で展示中の「『よゝかけて』句 笹飾り図」は、短冊をつるした笹飾りの絵が描かれた掛け軸。「かはすしらべや」とあるので、菊舎は笹飾りを置き、得意の琴を弾じて俳句仲間と七夕行事を行ったのでしょう。
美術館の企画展は7月15日(月祝)まで。同時開催の下関市立歴史博物館企画展「菊舎 旅と友を愛したひと-ふるさと編-」は7月21日(日)まで。ぜひお出かけください☆
道の駅ほうほくから車で約10分、下関市立豊北歴史民俗資料館「太翔館」では、常設展「郷土の文人・田上菊舎」で田上菊舎を紹介しています。こちらもぜひ☆
道の駅ほうほくでは、7月7日(日)まで、願い事を書く短冊と笹飾りを置いています。どなたでもご利用いただけるので、ぜひ願い事を書いてつるしてください!
道の駅ほうほくには、豊北町や下関市デザインの、短冊ならぬ一筆箋があります。可愛いイラストで、角島大橋や海峡花火が描かれています☆