赤田ビーチと寺畑にいるサバー様とそろそろ終わりの角島のハマユウ
かきくもり 夕立つ浪の荒ければ 浮きたる舟ぞ しづ心なき(『紫式部集』22番)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは快晴。北浦の海は、少し風があって白波が立っていますが、きれいです。暑いけど!
道の駅ほうほくから、車で約10分、下関市豊北町神田の赤田海水浴場に行ってみました。私もその昔、子ども会で行った覚えのある、こぢんまりした浜です。響灘に面して、角島大橋も見えます。
ところどころに管理人さん手づくりの看板があって、遊び心というか、いい味を出しています。穴場な海水浴場を探している方は、ぜひ行ってみてください!
かきくもり 夕立つ浪の荒ければ 浮きたる舟ぞ しづ心なき(『紫式部集』22番)
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急に空がかき曇り夕立で浪が荒れ、水上に浮かぶ舟が揺れているように、私の心も静まらないのです。
今回の冒頭は、『源氏物語』の作者・紫式部(むらさきしきぶ:973?~1014?)の歌集『紫式部集』から。『新古今和歌集』にも収録されています。
紫式部が、越前守(えちぜんのかみ)に任じられた父・藤原為時(ふじわらのためとき)の赴任に同行して、越前国(福井県)に向かう道中、近江(おうみ:琵琶湖)の風景を見て詠んだ和歌。おそらく琵琶湖を舟で旅していたのでしょう。船旅の途中、突然の夕立に波が荒れて舟が揺れる様子に、揺れ動く自分の気持ちをあわせています。
だいたい正確な天気予報を知ることができる現代でも、突然の夕立には驚かされるもの。平安時代、小さな舟での旅が夕立に見舞われたら、心細かったことでしょう。
さて、昨日は、サバー様の情報を得て、道の駅ほうほくから車で約20分、豊北町北宇賀寺畑に行きました。はまゆう園から寺畑農園に向かう、滝部から二見の旧道の脇に、サバー様がいらっしゃいました。
サバー様は、お隣の長門市で作られる、騎馬武者姿の藁人形(2体)。長門市から下関市にかけて広域的に行われる、虫送り行事の主人公です。
今年は7月2日に出発、先週に豊北町へ入ったと聞いたのですが、なかなかお会いできず。昨日、やっと見参がかないました。1ヶ月近い長旅で、途中で何度も大雨が降り、だいぶくたびれておられました。
なお、もともとのお姿は、滝部にある下関市立豊北歴史民俗資料館「太翔館」にて、11月24日まで展示中です。気になる方は、ぜひ寄ってみてください!
6月下旬から7月上旬、「サバーサマ」と「サネモリサマ」と呼ばれる2体の藁人形を集落の外に送り出して、稲につく害虫を追い払い、無事な生育を祈願するのです。2023年、無形民俗文化財指定。
田んぼの稲につく害虫を追い払うため、村から村へ、田んぼから田んぼへと、長門市域では最初のうちは鉦太鼓で送られ、だんだんひっそりと、豊北町域では夜中にこっそり、旅をしておられます。
最後は海に流されて、災厄を運び去るサバー様ですが、近年は難しくなっているそうです。今年は、どこまで旅して行かれるのでしょうか。
昨日夕方、角島夢崎のハマユウも見て来ました。そろそろ盛りを過ぎていますが、まだまだ、白い花が青い海に映えています。
今週はお天気が良いので、終わりが早いかもしれません。気になる方は、お早めに!
角島のお向かい、ホテル西長門リゾートさんに、小さなお子様向けの「遊び広場」が登場。保護者同伴、9月16日(月・祝)まで、15時~21時、9月12日(木)のみ休業。
屋内にあるので、雨天時などには良さそうです。詳しくは、ホテル西長門リゾートさんにてお尋ねください!
道の駅ほうほくにも、海で遊ぶためのあれこれがあります。寄ってみてください☆
今日の角島大橋、絶景でした!