角島牧崎風の公園のホソバワダンと響灘夕景と見えない彗星
渡津海乃 豊旗雲尓 伊理比紗之 今夜乃月夜 清明己曽(天智天皇『万葉集』第一巻15番)

角島牧崎風の公園のホソバワダン 2024年10月11日 山口県下関市豊北町角島
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは、雲の隙間から青空がちらほら。予報ではだんだん曇りがちになり、明日は雨が降るようです。お出かけはお早めに!
道の駅ほうほくから車で約10分、下関市豊北町滝部にある下関市立豊北歴史民俗資料館「太翔館」で開催中の、竣工100周年記念『学舎が見ていた100年展』は、今日(10/14)まで。大正レトロ建築の旧滝部小学校の建物で、小学校として使われていた時代の懐かしいあれこれ展示しています。入館無料、17時まで。子供の頃に使っていた品が、見つかるかも!

角島牧崎風の公園のホソバワダン 2024年10月11日 山口県下関市豊北町角島
道の駅ほうほくから車で約15分、下関市豊北町角島にある牧崎風の公園では、ホソバワダンの花が盛りを迎えています。ホソバワダンはキク科の多年草。海岸の岩場や礫地に生え、草丈は20~30cm程度。10月頃から、かわいい黄色の花が咲きます。
薄紫色のダルマギクはまだまだですが、黄色い花は青い空と海に映えます。ぜひ見に行ってみてください!

角島牧崎風の公園のホソバワダン 2024年10月11日 山口県下関市豊北町角島
道の駅ほうほくには、なでしこやネメシア、アリッサムなどのかわいいお花や苗もあります。おうちでお花を楽しみたい方は、こちらをぜひ☆

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
ここのところお天気が良くて、夕方には綺麗な夕焼け空が広がります。先日、道の駅ほうほくからすぐ近くの国道191号線から、響灘の水平線を眺めてみました。

響灘夕景 山口県下関市豊北町
ちょうど今、昨年発見された紫金山・アトラス彗星(しきんざん・あとらすすいせい)が、地球に接近中。日没からしばらく、西の空の低い位置にある、はず。2024年10月13日最接近で、一週間くらいは肉眼で見える可能性があるとのこと。
紫金山・アトラス彗星は、中国の紫金山天文台と、地球に衝突するような小惑星を早期に発見し警報するシステム「アトラス」により発見されたので、この名がつきました。いずれ太陽系の外に出て行き、二度と戻らないと推測されています。
ほぼ真西にあるはずと、眼を凝らしてみましたが、見えませんでした…ま、まあ、まだ薄明なので、二等星クラスの光は普通、見えません。残念ながら、二等星まで見える時間になると、紫金山・アトラス彗星は沈んでしまいます。

響灘夕景 山口県下関市豊北町
紫金山・アトラス彗星が西の空にいる時間はだんだん長くなりますが、遠ざかって光が弱くなります。また、10月17日の満月に向けて月光も強くなるので、見えにくくなります。今日あたりが最後のチャンスなのですが、天気予報によるとこれから雲が出るので、難しいかもしれません。
なお、西の空に残光がある中でひときわ輝いているのは、宵の明星つまり金星です。金星が西に沈むと、東の空に木星が昇ります。

響灘の宵の明星 山口県下関市豊北町
渡津海乃 豊旗雲尓 伊理比紗之 今夜乃月夜 清明己曽(天智天皇『万葉集』第一巻15番)
↓
海神(わたつみ)の 豊旗雲(とよはたぐも)に 入日さし 今夜の月夜 さやけかりこそ(天智天皇『万葉集』第一巻15番)
↓
海の上の豊かに棚引く雲に沈む夕日がさして素晴らしい景色だから、今夜の月はきっと清らかに美しいことであろう。

響灘夕景 山口県下関市豊北町
今回の冒頭は、奈良時代に編纂された日本最古の和歌集『万葉集』から。作者は天智天皇(てんじてんのう)ですが、斉明天皇(さいめいてんのう:594~661)の時代(655~661)に詠まれているので、当時は皇太子。
天智天皇(652~672)は、大化の改新のきっかけとなった乙巳の変(いつしのへん)の主役・中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)の名で知られます。この歌は、朝鮮半島にあった国・新羅(しらぎ)征伐に向かう途中、播磨国(はりまのくに:兵庫県)で詠んだもの。

響灘夕景 山口県下関市豊北町
立ち並ぶ旗のように、たくさんの雲が空にあり、夕暮れの光があちこちからこぼれていたのでしょうか。道の駅ほうほくや国道191号線からは、晴れていると綺麗な夕陽を見ることができます。ぜひお出かけください!