角島灯台公園の水仙と粟野川鉄橋復旧工事と『徒然草』にある大根の恩返し
年来頼みて、朝な朝な召しつる土大根らに候う(吉田兼好/『徒然草』第68段「筑紫になにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが」)

角島灯台公園の水仙 2025年1月21日 山口県下関市豊北町角島
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは晴れ。朝は寒かったですが、日中は温かくなりそうで、ドライブ日和です☀

角島灯台公園の水仙 2025年1月21日 山口県下関市豊北町角島
昨日、角島灯台公園の水仙を見に行きました。まだ花は少ないですが、少しずつ咲きはじめています。緑の中に、ちらほらと咲く花もかわいいので、ぜひお出かけください!

粟野川鉄橋 2025年1月21日 山口県下関市豊北町粟野
JR山陰本線・粟野川橋梁の復旧工事も、巨大クレーンの活躍で、進んでいます。人丸駅~滝部駅間は、いまだ代行バス運行のみ。滝部駅~小串駅間も、列車と代行バスの併用運行中ですが、JR西日本の発表によれば、復旧工事の進み方次第では、今年(2025年)中に開通できるかもとのこと。

粟野川鉄橋 2025年1月21日 山口県下関市豊北町粟野
年来頼みて、朝な朝な召しつる土大根らに候う(吉田兼好/『徒然草』第68段「筑紫になにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが」)
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年来(としごろ)頼みて、朝な朝な召(め)しつる土大根(つちおほね/つちおおね)らに候う(そうろう)(吉田兼好/『徒然草』第68段「筑紫(つくし)になにがしの押領使(おうりょうし)などいふやうなる者のありけるが」)
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ずっと頼りにされて、毎朝毎朝召し上がっていた大根どもでございます。

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
今回の冒頭は、鎌倉時代末、吉田兼好 (よしだけんこう:1283~1350) が書いた随筆『徒然草(つれづれぐさ)』から。多くの方には、冒頭の「つれづれなるままに日ぐらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」を暗唱した覚えがあるのでは。
『徒然草』は面白いエピソードがいろいろ載っているのですが、引用したものもそのひとつ。九州で武士団のボス(押領使)をやっていた、なんとかいう男(名前は不明)は、大根を万能薬と信じて、毎朝二個ずつ、焼いて食べていました。ある時、その武士団のボスの館に人が少ない隙をついて、敵の襲撃がありました。すると、館の中に見たこともない兵士が二人現れて、すさまじい戦いぶりで敵を撃退したのです。
武士団のボス(なんとかいう男)は不思議に思って、「ふだんお会いしたことがないのに、味方して戦ってくださった貴方がたは、どなた様ですか?」と尋ねました。二人の兵士は「長い間頼りにされて、毎朝毎朝召し上がっていた大根どもでございます」と答えて、姿が消えました。なんと、二人の兵士は大根だったのです\(◎o◎)/!

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町
ラスト、吉田兼好は「深く信を致しぬれば、かゝる徳もありけるにこそ(深く信じていれば、このような功徳もあるのだ)」と締めています。大根が昔は万能薬として扱われていたとしても、まさか兵士になって敵を撃退してくれるとは…面白いですね☆
道の駅ほうほくにも、今の時期にはいろんな大根が並んでいます。毎日食べていれば、もしかして…?

道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町