宇部にロンギヌスの槍があるならば、豊北町には角島灯台がある!
紫の ひともとゆゑに 武蔵野の 草はみながら あはれとぞ見る(読人不知/『古今和歌集』第17巻867番)
おはようございます。今朝の道の駅ほうほくは曇り。お天気はいまいちですが、今日も元気に営業しています!
先日、宇部市ときわ公園の彫刻の丘で、来年1月8日まで展示されている「ロンギヌスの槍」を見て来ました。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場するアイテムで、脚本も書いた庵野秀明総監督が宇部市出身のため、宇部市は2021年からコラボ企画「まちじゅうエヴァンゲリオン」を連続して行っています。
宇部市にある株式会社宇部スチールさんが、地域貢献と技術アピールで鋳鉄製、全長約7mのレプリカを制作。「まちじゅうエヴァンゲリオン第3弾」の企画として常盤公園に設置され、夜はライトアップされています。赤色と聞いていましたが、今は紫色のエヴァンゲリオンカラー。触ることもできる屋外展示で、外国からのお客様もたいへん喜んでいました。
隣接のときわ遊園地では、TOKIWAファンタジア2023開催中。18時から21時半まで、遊園地がイルミネーションでにぎやかに彩られます。写真撮影はもちろん、観覧車をはじめ乗り物を楽しむことができます。私もたくさん撮りましたが、夜の撮影は技術が要りますね…。
紫の ひともとゆゑに 武蔵野の 草はみながら あはれとぞ見る(読人不知/『古今和歌集』第17巻867番)
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紫(むらさき)の ひともと(一株)ゆゑ(ゆえ)に 武蔵野(むさしの)の 草はみながら(皆ながら) あはれ(あわれ)とぞ見る(読人不知/『古今和歌集』第17巻867番)
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紫草のような素敵な花が一株あるのだから、武蔵野の草はみんな素晴らしく見える。
今回の冒頭は、平安時代前期に編纂された勅撰和歌集『古今和歌集』から。「読人不知(よみびとしらず)」は、作者不明ということです。「紫(ムラサキ)」とは、根が紫色の染料となるムラサキ科の一年草。夏に白い小さな花を咲かせ、万葉の昔から和歌に詠みこまれてきました。
「武蔵野(むさしの)」とは、現在では狭山丘陵を中央に、入間川・荒川・多摩川に囲まれ、東京都と埼玉県とにまたがる武蔵野台地のことですが、古くは関東地方または武蔵国(むさしのくに:東京都)の平野のこと。紫草があることで、広大な関東平野の草がすべていとおしく思えるという、きっかけひとつあればその先が豊かに広がるという、現代にも通じる心情を詠んでいます。
宇部のときわ公園に「ロンギヌスの槍」があるならば、豊北町の角島には角島灯台がある!
来年3月20日まで、角島灯台は日没から22時まで夜間ライトアップされています。明治9(1876)年3月1日初点灯、高さ約30mの白亜の石造り灯台は、国の重要文化財。
建築当初からの正八角形の第一等フレネルレンズが今も現役で、単閃白光が毎5秒に1閃光。明弧は352度から232度まで、670,000カンデラの灯光が18.5海里(約34km)まで届きます。
灯台の横から発する光は、角島灯台の北北西約1.3kmにあるクヅ瀬を照らす照射灯。ビームライフルのように暗闇を切り裂いて、海面に突き刺さっています。いやむしろ、流体金属の海から発射する雷神の槌のイメージかも。ぜひ見に来てください☆
道の駅ほうほくでは、マスコットキャラクターほくんのLEDライト付キーホルダーを販売しています。足元を照らす夜のお供に、ぜひお連れください!