太翔館のお雛様
いつしか、雛をし据ゑて、そそきゐたまへる。三尺の御厨子一具に、品々しつらひ据ゑて、また小さき屋ども作り集めて、たてまつりたまへるを、ところせきまで遊びひろげたまへり。(『源氏物語』第7帖「紅葉賀」)
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほくは晴れ。早朝、放射冷却現象でとても寒かったですが、昼間はドライブにふさわしい、良い天気です。
晴れた日には角島大橋を訪れる方も多いですが、それでもこの時期は空いています。通る車も少ないので、いい写真を撮るチャンスがあるかも。
角島灯台公園の水仙も、そろそろ終わり。次の日曜は3月3日で桃の節句、雛祭りですね。道の駅ほうほくのご近所、下関市立豊北歴史民俗資料館 「太翔館(たいしょうかん)」一階和室では、明治・大正時代に制作されたお雛様を展示しています。2024年4月14(日)まで!
今回飾られている「古今雛(こきんびな)」は、江戸時代半ばの安永頃(1772-1780)、文化の中心が京都から江戸に移って登場した、江戸好みの雛人形。現代の雛人形の源流とされます。
面長の顔、目に硝子玉や水晶玉をはめ込む技法「玉眼(ぎょくがん)」で活き活きとした表情。有職(ゆうそく:京都の朝廷のルール)にとらわれない華やかな衣裳、女雛の天冠など、古今雛の特徴を、ぜひ太翔館でご覧ください。
下関市内では、長府地区でも「ひなまつり」イベント開催中。長府のあちこちでお雛様が飾られ、「雛めぐりデジタルスタンプラリー」も。こちらは3月10日まで。
先日、長府毛利邸のお雛様を見て来ました。柳川伝承まり・さげもん作品展も同時に開催されていて、華やかな雰囲気。
いつしか、雛をし据ゑて、そそきゐたまへる。三尺の御厨子一具に、品々しつらひ据ゑて、また小さき屋ども作り集めて、たてまつりたまへるを、ところせきまで遊びひろげたまへり。(『源氏物語』第7帖「紅葉賀」)
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いつしか、雛(ひな)をし据ゑ(すえ)て、そそきゐたまへる。三尺(さんじゃく)の御厨子(みずし)一具(いちぐ)に、品々しつらひ(設い)据ゑて、また小さき屋ども作り集めて、たてまつり(奉り)たまへる(給える)を、ところせきまで遊びひろげたまへり。(『源氏物語』第7帖「紅葉賀」)
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早くも、ひな人形を並べて、あわただしくしていらっしゃいます。三尺(約1m)ほどの箱ひとつに、様々な品を飾り置いて、また小さな家などを作り集めて差し上げたものを、部屋中に広げて遊んでおられました。
今回の冒頭は、『源氏物語』第7帖「紅葉賀(もみじのが)」から。有名な「雛遊び(ひなあそび)」の場面。ただこれは3月ではなく、主人公・光源氏が年明け、「朝拝(ちょうはい)」という元旦の儀式に出る直前なので、1月1日のお話です。
「雛(ひな)」も、現在のような飾るひな人形ではなく、動かして遊ぶための(リカちゃん人形のような)お人形だったかもしれません。当時からおもちゃの家などで、人間の生活をまねたゴッコ遊びをしていたことがうかがえます。
道の駅ほうほくには、ノンアルコールの甘酒があります。桃の節句にいかがでしょうか?
焼立てパン工房ラメールには、かわいい桃色のパン・いちごのぷにもちがあります。おやつにどうぞ☆
太翔館和室には、さわって遊べる昔のおもちゃもあります。童心にかえって、ひなまつりを楽しんでください!