言問わぬ木すら紫陽花
事不問 木尚味狭藍 諸弟等之 練乃村戸二 所詐来(大伴家持/『万葉集』第4巻773番)

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
こんにちは。山田です。今朝の道の駅ほうほく、暑いくらいの快晴。海もきらめいて、おでかけ日和!

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
道の駅ほうほくから車で約20分、下関市豊北町田耕にある田耕あじさい園に行きました。ちょうど花盛りにさしかかったところで、色とりどりのあじさいが華やかです☆

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
田耕あじさい園は、国道435号線から、少し入ったところにあります。白滝山上の風力発電の風車の群れが左側になり、豊浦町宇賀に向かうT字路を過ぎたら、あじさい園の旗が見えて来ます。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
事不問 木尚味狭藍 諸弟等之 練乃村戸二 所詐来(大伴家持/『万葉集』第4巻773番)
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言(こと)問わぬ 木すらあじさい(紫陽花) 諸弟(もろと)らが 練(ねり)の村戸(むらと)に あざむかえけり(大伴家持/『万葉集』第4巻773番)
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しゃべらない木にも紫陽花のように色を変えるものがあるが、その花の色のようにあれこれ言う彼らの巧みな言葉に騙されてしまったよ。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
今回の冒頭は、奈良時代に編纂された日本最古の和歌集『万葉集』から。この歌を含む五首は、詞書に「大伴宿祢家持、久邇京より坂上大嬢に贈る歌五首」とあり、大伴家持(おおとものやかもち)から幼馴染の坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)への恋歌です。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
家持がいた久邇京(恭仁京/くにきょう)は京都府木津川市、大嬢がいた平城京は奈良県奈良市で、いわば遠距離恋愛。なかなか会えなくて思いがすれ違ったのか、この歌を含めて五首ともに、ちょっと文句を言っているような内容です。
「諸弟」「練乃村戸」は意味がよくわかりませんが、あじさいのような何かということで、「あれこれ言う彼ら」としてみました。しばらく会わない間に、周囲からあれこれ言われて恋人への不信感を募らせてしまうとか、現代でもありそうですね。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
あじさいはアジサイ科アジサイ属の落葉低木。樹高は30cmから2m、学名「Hydrangea macrophylla(ハイドランジア マクロフィラ)」、6月から7月にかけて開花。白、青、紫または赤色のガク(萼)が大きく発達した、華やかな装飾花を付けます。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
代表的な品種ホンアジサイは、日本にある原種のガクアジサイを改良した園芸品種。ガクアジサイから変化して、花序が球形になったものは『手まり咲き』と言います。

田耕あじさい園 2024年6月12日 山口県下関市豊北町田耕
道の駅ほうほくでは、お花のあじさいも売り場にありますが、屋外屋台「小駅」のソフトクリームの新しいラムネトッピングをすると、色鮮やかなあじさいみたいです。さわやかな風味をぜひお試しください☆

ソフトクリームカラフルラムネトッピング 道の駅ほうほく 山口県下関市豊北町